福岡デザイン専門学校

卒業生・中島庵さんが、 卒制作品の絵本をふるさとの保育園に贈呈

 24年クリエイティブデザイン学科卒の中島庵さん(28)が、卒業制作展に出品した絵本「いのひのよる」を、出身地である唐津市七山の「七山保育園」に寄贈。また、友人とともに子供たちへ読み聞かせを行い、NHKや佐賀新聞に取り上げられて注目を集めています。

 中島さんは七山小中から唐津工業高に進み、自動車メーカーに就職したのち、イラストレーター、デザイナーになる夢をかなえるため、社会人から2022年に本校に入学しました。今回のニュースは、中島さんの夢の実現を伝えるものとして、教職員一同嬉しく思っております。
 中島さんの絵本「いのひのよる」は、ふるさとの伝統行事をモチーフにした絵本。稲の収穫に感謝するとともに子どもたちの無事な成長を祝う七山地区の伝統行事で、国の無形民俗文化財の「大白木の亥の子さま」をモチーフに描かれたもので、男の子が、藁をかぶった3匹のいのししの夢を見たことをきっかけに、ふるさとの伝統行事を知っていく様子が描かれています。

 「昨年春、大白木の亥の子さまが文化庁の「記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財」に選ばれたことを伝える新聞記事を読んだことが制作のきっかけです。「同級生が『思い出に残っている』と言っていて、絵本として残したいと思いました」とは、中島さん。 
 保育園や公民館に贈呈した後、七山小中にも絵本を寄贈し、全校児童・生徒に「地元のことを知るきっかけにしてほしい」と呼びかけていくそうです。

 A4判、34ページ。受注販売も受け付けており、問い合わせは中島さんのインスタグラム(@iori_nksm)か、メールchizuru12194412@gmail.comへ。(松岡蒼大)

『いのひのよる』中島庵